宗教情操教育について
木船幼稚園は開園以来60余年、
仏さまの教え(仏教)を基に、
情操教育を行ってまいりました。
「感謝の気持ち」「自分も他人も同じように思いやる気持ち」を大切にし、
「ⅠQ(知能指数)」だけでなく「EQ(心の知能指数)」も育む。
それを日々の園生活で充実させることで、社会、家庭、友人、各コミュニティで、
バランスよくかかわりを持てるような教育が、木船幼稚園の宗教情操教育です。
仏教は2500年以上も昔に、お釈迦様によって説かれた宗教であり「教え」「哲学」です。
お釈迦様は世の中の真理として「縁起」の教えを説かれました。
人や生物、水など、存在するものすべてが関わることで世界は成り立っているという教えです。
例えば、肉食動物もお腹が満たされている時は、草食動物が現れても襲うことがありません。
肉食動物がいなくて草食動物だけの世界なら、草は枯れ果て、砂漠ばかりになってしまいます。
強者が弱者を支配しているのではなく、それぞれが生きていくために、かかわっているのです。
我々が人間として生きていくうえでも、人と人とのかかわりは避けて通れません。
家族、友人、職場、地域コミュニティなど、必ず人と人とのかかわりがあります。
強者と弱者の論理だけで生きていれば、必ず人は離れていきます。
人間は、ひとつ間違うと、際限なく欲望を貪ることができてしまう生き物です。
強者と弱者の論理ではなく、それぞれの立場や役があれども、
縁によってかかわり、助け合い、お互いに感謝の気持ちを持つからこそ、
平和で幸せな世の中になるとお説きになりました。
また、人間同士のみならず、我々人間は、動物や植物の命をいただかなければ生きていけません。
命をいただき、生かされることへの感謝もまた、大切にしなければならない教えです。
宗教情操教育は「貪りより感謝」を改めて我々に気づかせていただくための教育です。